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サービス・ドミナント・ロジックとは?企業事例も紹介 マーケティング基礎知識!

  • 2020年5月12日
  • 2020年7月13日
  • MARKETING

サービス・ドミナント・ロジックとは?

 
わがままネコ
サービス・ドミナント・ロジックってなに?

サービス・ドミナント・ロジックは、ハワイ大学教授のステファン・ヴァーゴによって提唱されたマーケティングの概念です。

どういった概念かというと、すべてをサービスと考えることです。

 
わがままネコ
SDLの考え方はわかったけど、従来のマーケティングとの違いがいま一つイメージつかないなぁ。。

SDLと対比される、従来のマーケティングはグッズ・ドミナント・ロジック(GDL=Goods Dominant Logic)と呼ばれています。

これは、顧客をモノやサービスを「購入する人」と位置づけて「交換価値」を重視していきました。

つまり、モノ自体に価値があり顧客はモノ(価値)を引き換えにお金を払っていました。

一方で、SDLは顧客を「利用する人」と位置付けて「使用価値」を重視する

何をいっているのかと思われるかもしれませんが、

サービス・ドミナント・ロジック(SDL=Srevice Dominant Logic)という概念が生まれる前、

マーケティングはモノとサービスを分けて考えていたそうです。

対してSDLというのは、モノとサービスを分けて考えるのではなく、

サービスもモノも一体として、顧客への提供価値といった形で考えるという特徴があります。

企業が顧客に対して提供するものをモノとかサービスに分けるのではなく、

顧客のニーズを満たすものとして一括りで考えるという言ったほうがわかりやすいかもしれませんね。

このSDLという概念には、もう一つ大きな特徴があります。

それは企業が顧客に価値を提供するだけでなく、

顧客とともに以下に価値を創造できるかという価値共創の考え方です。

例えば、顧客からサービスを利用した感想やもっと良いサービスのにするためのアイデアを募り、

サービスの質を向上させていくといった活動もSDLに基づいたものです。

要するにSDLとGDLの違いは以下のようにまとめることができる。

  • SDL顧客がモノを利用して初めて価値が出る(使用価値)
  • GDL顧客がモノを利用しなくても、モノ自体に価値がある(交換価値)

企業はモノやサービスを作り、顧客に価値を届けるのではなく、

顧客とともにモノやサービスを使って一緒に価値を作っていくということです。

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サービス・ドミナント・ロジックの事例

 
わがままネコ
事例は?

このサービス・ドミナント・ロジック(SDL)の概念を取り入れた事例を紹介します。

ブリヂストンのリトレッド事業

ブリヂストンはリトレッド事業を武器に市場のコモディティ化を打開しました。

リトレッドとは、中古のタイヤを削って、表面を塗り替えることです。

このリドレットは、新品のタイヤとくらべ資源の使用量が削減できるかつ、

廃タイヤの削減に貢献し環境面に考慮したものである。

また、新品を購入するよりも3割ほど安価になるお財布にも優しいという優れた代物だ。

ブリヂストンでは、このリトレッドタイヤを販売するだけにとどまらず、

「新品タイヤ・リトレッドタイヤ・タイヤのメンテナンス」を組み合わせたサービスを展開した。

このサービスは顧客の「タイヤ周りのすべて」を担い、

顧客に合わせたタイヤの使い方を提案し、顧客のコスト削減を行うものです。

このサービスは顧客とともに価値を作り、競争優位性を発揮した、サービス・ドミナント・ロジックの良い例といえる。

まとめ

皆さんいかがだったでしょうか?

近年ではモノよりもコトを重視している風潮が世の中にあると思います。

みなさんも知らず知らずのうちに趣向がモノを買うよりも体験する経験することに、

お金を割いていませんか?そんな昨今、このサービス・ドミナント・ロジックは非常に大事な概念です。

ではでは!

参考文献

成功事例に学ぶマーケティング戦略の教科書/武田雅之 (著), 酒井光雄 (編集) 

カール教授のビジネス集中講義 マーケティング/平野敦士カール  (著)

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