今回は、マーケティングの実行戦略を実際に策定していく際に、
とても重要な「マーケティングミックス」を解説していきます!
マーケティングミックスとは?
マーケティングミックスは、
一般財団法人 ブランド・マネージャー認定協会で以下のように定義しています。
ひとつの製品やサービスを販売するために、複数の手段や要素を、最適な形で組み合わせるマーケティング手法
一般財団法人 ブランド・マネージャー協会HP https://www.brand-mgr.org/knowledge/word/
1950年ごろにニール・ボーデンという人物が提唱したといわれています。
マーケティングミックスの4Pとは?
マーケティングミックスには、4P分析といわれる理論があります。
企業が4つの要素を組み合わせて、いかにサービスや製品を売っていくかを考えていきます。
4つの要素というのは、具体的に以下を指しており、
頭文字がすべて「P」で始まることから4P分析といわれています。
- 「Product」製品 ⇒ 何を売るか?
- 「Price」価格 ⇒ いくらで売るか?
- 「Place」流通 ⇒ どこで売るか?
- 「Promotion」プロモーション ⇒ どうやって知ってもらうか?
4P分析はマーケティングの流れの中で、
実行戦略を策定するために利用されるフレームワークです。
4P分析の戦略立案
ここでは具体的に、それぞれの「P」でどのように考えていけばいいかを説明していきます。
Product:製品
ターゲットとする顧客のニーズを満たすような、
商品の品質・機能・ブランド・デザイン等を考える必要があります。
Price:価格
ターゲットとする顧客が買うことができる価格を設定し、
それに対して割引や支払い条件等を考えていく必要があります。
Place:流通
ターゲットとする顧客に商品やサービスが行き届くような
チャネルや輸送経路を確立し、流通範囲を決定する。
また、どれくらい在庫を抱えておく必要があるかや
生産する場所の立地などを検討する必要があります。
Promotion:プロモーション
商品やサービスをどのように顧客に認知してもらい、
購買意欲を湧き出させるかということで販促活動や広告宣伝の方法を決定していく。
4P分析の事例
アシックス(Product × Place)
アシックスは、90年代のスポーツシューズ市場の大きな転機に乗り遅れ、
90年代から2000年にかけて、何度も赤字に陥ったことがある。
その転機とは、スポーツシューズが競技だけでなく、
ファッションとしても人々に利用されるようなったことです。
その時の主要流通チャネルはスポーツ用品店しかなくスポーツシューズを
ファッションとしてとらえている一般人はスポーツ用品店など見向きもしなかった。
そこで同社の窮地を救うマーケティング戦略が、
既存商品に手を加え、「オニツカタイガー」という復刻ブランドとして売り出し、
専用の販路として、ブティックなどを開拓し、商品の販売を開始したことである。
これは、4Pの中の
「Product × Place」=「復刻ブランド × 専用販路の開拓」
を掛け合わせた、マーケティングミックスを活用した戦略立案の成功事例である。
参考元:成功事例に学ぶマーケティング戦略の教科書/武田雅之 (著), 酒井光雄 (編集)
まとめ
いかがだったでしょうか?
いかにマーケティング戦略をしっかり立てることが重要なことか、
理解できたと思います。
この4P以外にもマーケティングミックスには「4C」や「7P」などの理論も存在します。
また次回解説していきます。
ではでは!
参考文献
カール教授のビジネス集中講義 マーケティング/平野敦士カール (著)
成功事例に学ぶマーケティング戦略の教科書/武田雅之 (著), 酒井光雄 (編集)