マーケティングにおいて非常によく利用される言葉の中に「CS」(Customer Satisfaction)というものがあります。皆さんの中には聞いたことがある人もいるかもしれませんね。今回は「CS」がマーケティングにおいて何を指しているのか?なぜ重要なのかを紹介していきます。
顧客満足とは?
顧客満足( CS:Customer Satisfaction)は、「購入した商品やサービスが顧客の期待を満たしていること」です。期待値をどれくらい満たしているかで満足度が決まります。この概念が注目されるようになったのはハーバード・ビジネススクール教授のセオドア・レビットの「マーケティング近視眼」です。レビットは企業は顧客満足と顧客創造の有機体であるとみなすべきだと語っています。つまり企業は製品やサービスをただ提供するだけでなく、顧客満足を満たし、顧客を創造することが重要であるということを述べています。
顧客価値とは?
企業は顧客満足と顧客創造の有機体であると書きましたが、顧客を創造するためには、価値を提供しなければいけません。これが「顧客価値」というわけです。顧客価値は、顧客が得る利益から失うもの(コスト)を引いたものです。価値を上げるには次の5つの方法があります。
- 利益を上げ、コストを減らす
- 利益を上げ、コストを据え置く
- コストを引き上げるがそれ以上に利益をあげる
- 利益を据え置くが、コストを下げる
- 利益を引き下げるが、それ以上にコストを下げる
顧客満足度を向上させるには?
CS調査の実施
顧客の満足度を向上させるには、現状の 顧客満足度を把握しなければいけません。NPSなどの簡単なCS調査でも現状の顧客満足度を測ることができ、自社のの製品やサービスの改善につなげていくことができます。現状の把握は自社の地位や一般の人の評価を知るために重要です。
顧客のニーズを調査
時代の流れで、流行り廃りがつきものです。細かく顧客が求めるものを調査していき、時代にあったものを提供することはとても重要です。
顧客満足度向上の事例
オリエンタルランド
東京ディズニーランドを運営している、オリエンタルランドは「卓越したホスピタリティを提供する人材こそ自社の強みの源泉」と述べており、高いロイヤルティ(忠誠心)を持った顧客が多く存在している企業です。同社が質の高いサービスとホスピタリティを提供できるのは従業員満足度(ES)が高く、従業員のロイヤルティ(忠誠心)が高いことが大きな要因である。その結果、質の高いサービスを顧客に提供することができている。ESを満たしてからCSを満たす、その結果収益が上がるという好循環が起こっている。